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ゲームデータベース ファミリーコンピュータ



タイトル:イースIII ワンダラーズフロムイース
発売元 :ビクター音楽産業
ハード :ファミリーコンピュータ
発売日 :1991/9/27
税抜価格:\7,500
ジャンル・対象:アクション・RPG
バリエーション:
Amazon検索:イースIII ワンダラーズフロムイース

(取扱説明書より引用)

■ストーリー

山岳地帯を越えて海の近くにあるレドモントの街へ続く街道は、
人通りの少ない割によく整備されていた。
道幅が広く起伏もあまりないうえに、小高い山々の尾根にそって切り開かれているので見晴らしも良く、
空が晴れ渡るときには幾重にも連なっている山々の向こうで輝いている青い海を眺めることもできた。

二人の旅人が木陰で体を休めていた。微かに吹く風が青年の髪を揺らしている。
彼こそ、後の世に偉大な冒険家として名を残すことになる、アドル=クリスティンだった。
たくましい体つきの連れの男は、アドルよりも年上のようだ。男は元盗賊のドギだった。
今、二人はドギの故郷“レドモント”を目指すきっかけとなったあの出来事を思い出していた。

今から3カ月ほど前、隊商の一団が二人の滞在していた町にやってきた。
隊商たちの異国での話を聞こうと集まった人々を前に、彼らは愚痴をこぼし始めた。

「この町に来る前にフェルガナという地方を通ってきたんだ。
だが、そこじゃ少しも商売にならなかったよ」

原因のはっきりしない異常気象や病気、穀物や作物の凶作、
それによる物価高がフェルガナ地方を襲っているという。

その夜、アドルはドギからフェルガナ地方のレドモントが彼の生まれ故郷であること、
10年前に出たきり1度も帰ってないことを打ち明けられた。
そして二人はレドモントに向かう決心をしたのだった。

翌日、静まり返った森を歩いていると、道の前方に異変を感じた。
獣のうなり声、助けを呼ぶ男の叫び声、
激しく格闘しているらしい物音などが一緒になって二人の耳に飛び込んできた。
二人は剣を抜くと、音のする方へ走りだした。
獣は、すばやく身をひるがえし森の中へと消えていった。
助けられた男は、幸い軽い怪我だけのようだ。
じっと男の顔を見つめていたドギが声をかけた。

「おまえはロアルドじゃないか?」
男は目を開け、「ドギ!本当にドギなのか?」
驚きに満ちた声をあげた。
ロアルドは、ドギの幼なじみで現在はアーグの街にある宿屋で働いているのだと語った。

三人はアーグの街に着いたのは、空が暗くなり始めていたころだった。
その晩アドルとドギは、宿屋の主人の好意でそこへ泊ることになった。
元気を取り戻したロアルドや、アドルたちの話を聞きつけてやってきた住民たちは、口々に異変を語った。
最近おとなしかった生き物たちが人々を襲うようになったこと、行方不明になる人が増えたこと、
火山が突然噴火したことなど次々と起こる災難のことを不安を隠しきれない様子で話した。

翌朝、宿を後にした二人は、漂浪民の一行と出会った。
彼らの占いが良く当たるという評判を耳にしていたアドルたちは、
街を襲っている災いについて占ってもらうことにした。
占い師の女は、水晶球の中に何かを見つけ、ぶるぶると震えだした。
すると、突然、球は音をたてて粉々に砕け散った。
女は意識を取り戻したが、水晶球の中に見たものについては何一つ語ろうとしない。
そして、漂浪民族の言葉で仲間に何かささやくと、逃げるようにその場を立ち去って行った。
アドルとドギには理解できない言葉だったが、
ただ一言だけが耳について離れなかった…… 『ガルバラン』。
それは、初めて聞いたにもかかわらず、不吉で邪悪なものを感じさせる響きがあった。

漂浪民と別れてから、どれくらい歩いたであろうか。
先を進んでいたドギが足を止め、前方を指さしながら言った。
「やっと見えてきたぜ、アドル。あれがレドモントだ。美しい街だろう」
アドルは黙ってうなずいたまま街を見つめ続けた。
確かに美しい風景だった。しかし、それだけではなかった。
アドルには予感がした。何かが待ち受けているという・・・
「あと少しだ。行こう」
ドギは前よりも早足で歩き始めた。
アドルは、まとわりつくような予感を振り払うと、急いでドギの後を追った。
それが、アドルの新しい冒険の始まりだった。


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