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ゲームデータベース セガ・マークIII



タイトル:キャプテンシルバー
発売元 :セガ・エンタープライゼス
ハード :セガ・マークIII
発売日 :1988/7/2
税抜価格:\5,500
ジャンル・対象:アクション
バリエーション:
Amazon検索:キャプテンシルバー

(取扱説明書より引用)

PROLOGUE

時は、まだ海賊たちが、我が物顔で横行しているころ…。
ここは、ひなびた港町、バーズエンド。
昔は、貿易などで栄えたこの町も、
他の海路が開かれたので、すっかりさびれてしまった。
その日は、港に珍しく小さな船に混ざって大きな帆船が1隻停泊していた。
その町の船着場近くのうらぶれた酒場の窓際に座り、
ぼんやりと船を眺めている1人の若者がいた。
名前は、ジム エイクロイド……。
「失礼だが、ここに座ってもいいかな?」
突然、ジムの頭の上から男の声がした。
いつの間にか他にも客が来ていたらしい。
それは年老いた船乗りだった。
「ん? ああ、いいよ。」
ジムは、ちらっとその老人を見ると、無愛想にそれだけ答え、また船の方を見つめた。
「船に興味があるのかな?」
「べつに…ただ、あの船はどこに行くのかな…って。」
「ほう、お前さんはあれに乗ってみたいのか?」
「うん、まあね。そうだ!
 じいさん船乗りだろ。じゃ、今までいろんな所を旅してきたんだね。」
「ああ、ワシはある物を探して、ずいぶん遠くまで航海をしてきたよ。
 そりゃあ、死ぬような目にも何度も遭ったものじゃ。
 特にキャプテンシルバーの船に乗ったときは、もう殺されるかと思った。」
老人は酒場の主人が運んできた酒を大事そうにチビチビ飲んだ。
「エッ、キャプテンシルバーの船に…。」
キャプテンシルバー、それはかつて7つの海を股に掛けて、
世の人々から最も恐れられた海賊の名であった。
老人は、キャプテンシルバーの宝の隠し場所を知るために、
船に乗り込んだことや、地図を写し取ったこと、
それから何年もシルバーの手下に追われたこと話した。
「気がついたら、こんな年寄りになってしまった。
 シルバーが死んだ今でも手下はまだ、ワシを狙っているので、
 ワシは宝探しどころではないのじゃ。」
 老人は2杯目の酒をガブリと飲むと
「若いの、お前さんは勇気がありそうじゃ。ワシの代わりに宝を探してみないか。」
老人は汚れた羊皮紙を出して若者の前に置いた。
「これが宝の地図じゃ。
 しかし、これを持っている事がシルバーの手下に知れると命を狙われるのだぞ。
 それに、これは噂じゃが、『シルバーの宝に近づいた者は、皆呪われて死ぬ。』
 とも言われているぞ。」
「構いません。そんな冒険がしたかったんだ。」
若者は興奮した面持ちで老人を見つめた。
「そうか、では、この地図をやろう。」そう言って老人は地図をジムに渡した。
ジムはそれを受け取ると食い入るように見つめた。
「うむ、酒もなくなったことだし、ワシは船に戻るか。がんばれよ、若いの!」
ジムは、お礼を言おうとしたが、店の中には、既に老人の姿は無かった。
そしてジムは、命を懸けた冒険がここに始まった事を知った。


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