タイトル：時を超えた手紙
発売元　：シンキングラビット
ハード　：３ＤＯ
発売日　：1994/5/28
税抜価格：\8,800
ジャンル・対象：アドベンチャー
バリエーション：
Amazon検索：時を超えた手紙

（取扱説明書より引用）

親愛なるジェリー

あなたにこんな日記を残しておくと大変な迷惑がかかるかもしれません。
本当にごめんなさい。
でも、相談できる人もいないし、
こうして伝えることができるうちに伝えておきたかったのです。
本当は私の思い過ごしで、この日記がずっと開かれないことを望んでいます。
私の父はある研究をしています。
くわしくは分かりませんが非常に重要な研究らしく、
最近よく軍部の人たちが父を訪ねてきます。
昨晩も軍部の人たちが来て父と言い争っていました。
勿論、父は軍の目的に手を貸すはずはありませんが、
彼らは父の研究を軍事目的に使いたいと思っているのです。
父の研究をもし軍事目的に使うなら、
現在の兵器が全て使いものにならなくなる程の力があるらしいのです。
父が東部の人に聞いた話によれば、他の国の人たちも父の研究を狙っていて、
軍としては父の研究を他国に取られるようなら、父を暗殺することを辞さないらしく、
父の態度しだいでは強硬手段も取らざるをえないと言うのです。
父は平和主義者です。
たとえ自分が殺されるようなことがあっても
自分の研究を戦争のために使わせることは絶対にしないと思います。
そのために若かった父は、より一層私を可愛がってくれました。
父にすれば私の中に母の面影をみていたに違いありません。
いつか父は私を寝かしつけながら、
おまえのためだったら悪魔に魂を売ってもいいと言いました。
そんな父ですから、もし私が人質にとられたりすると、
きっと誰の言うことでも聞いてしまうに違いありません。
この日記をあなたに託すのも、最近怪しい人物をよく見かけるからです。
心配するといけないので、父には黙っていますが、どうやら私を狙っているらしいのです。
私は自分の身が心配なのではありません。私のことで父に信念を曲げてほしくないのです。
どんなことがあっても、私の尊敬する父でいてほしいのです。
たとえ私の身に何が起ころうとも・・・。
あなたにお願いしたいのは、もし父の身に何かが起こったとしても
父の研究を軍事目的に使うことのないよう、父に私の気持ちを伝えてほしいのです。
そして、愛するこの国を軍事国家にしてしまうことのないようジャーナリストとして、
世間に訴えてほしいのです。
私の勝手なお願いです。ジェリー、あなたしか頼める人がいません。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　1945年4月7日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メイ・エルガー


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